2025年10月21日に種子島より打上げを予定している国産新型ロケット H3ロケット7号機に、宇宙用醸造装置と獺祭の原材料の搭載が決定
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)が、2025年10月21日に種子島より打上げを予定する国産新型ロケット H3ロケット7号機に、獺祭 MOONプロジェクトで使用する宇宙用醸造装置と獺祭の原材料が搭載すると決定しました。国際宇宙ステーション(ISS)への輸送には、本打上げで初実証となる国産の新型宇宙ステーション補給機(HTV-X)を使用、そして、ISSの「きぼう」日本実験棟での醸造試験は油井宇宙飛行士に作業していただくことを目指してJAXAと調整中です。
月に酒造を建てる 第一歩として、 宇宙空間で酒を醸します
月への移住計画が新しい局面を迎えているというニュースを、私たちは興味深く受け止めています。米国NASAが推進する「アルテミス計画」、中国の「嫦娥計画」、あるいは日本のベンチャー企業も月での人類の持続的な活動をめざしています。何十年後になるかはわかりませんが、月に街が生まれて、そこで人が暮らすことになったら─。
もし月においしい酒があれば、月に暮らす人々のクオリティ・オブ・ライフが上がるのではないかと想像します。月に向かうのは、ストイックな求道者のような人ばかりとは限りません。私たちと同じように、おいしい酒でリラックスしたり、笑顔になる人も多いはずです。
だったら、いまのうちから月面で酒をつくる準備をしておきたい。私たちは、そう考えました。はたして、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟で醸造の試験を行うことが、JAXA(宇宙航空研究開発機構)より承認されました。ISSで醸造の試験を行い、200mlを地上に持ち帰る予定です。200mlのうち100mlは分析にまわしますが、100mlを私たちの取り組みに賛同し、応援してくださる方に購入していただきたいと考えています。なお、私たちからの出荷額は全額、今後の日本の宇宙開発事業に寄付いたします。
人類ではじめて月面に降り立ったアポロ11号のニール・アームストロング船長は、「これは一人の人間にとっては小さな第一歩だが、人類にとっては偉大な第一歩である」と述べました。獺祭も、未来に向けた第一歩を踏み出す所存です。はじめの一歩を私たちとご一緒してくださる方がいるのならば、これに勝る喜びはありません。
株式会社獺祭 代表取締役社長