6月22日(日)に公益財団法人旭酒造記念財団 2025年度研究活動助成金贈呈式を開催いたしました。

今年度は、調査研究の他に活動というカテゴリが追加され、調査研究8件、活動2件に助成金の贈呈が決定しました。

まずは、株式会社獺祭の社長であり当財団の代表理事でもある桜井 一宏から挨拶、

選考委員からの選考概要報告の後に、調査研究・活動の計10名の受賞者に対して助成金贈呈状が手渡されました。

挨拶をする代表理事の桜井一宏

選考概要報告をする選考委員であり、九州大学 名誉教授の小松 利光氏

受賞者は以下のとおりです。

【助成金受賞者(研究)】

所属:国立研究開発法人土木研究所 流域水環境研究グループ 流域生態チーム

研究員   槐 ちがや

研究題目:「河川流域内の水生植物の地理的遺伝構造を考慮した効率的な保全策の検討」

 

所属:筑波大学 理工情報生命学術院 生命地球科学研究群 地球科学学位プログラム(博士前期課程)

大学院生 五十嵐 純護

研究題目:「マレーシアペナン州における持続可能な流域開発に向けた環境正義の実現」


所属:地方独立行政法人北海道立総合研究機構 森林研究本部林業試験場 森林環境部機能グループ

研究職員 中島 颯大

研究題目:「個体群間のつながりを踏まえた環境DNAによる流域の生息地ネットワーク評価」


所属:法政大学 現代福祉学部

准教授   野田 岳仁

研究題目:「集落自治を支える小規模水道の政策論」


所属:九州工業大学大学院 工学研究院 建設社会工学系 水環境工学研究室

准教授   厳島 怜

研究題目:「モンスーンアジアにおけるNature-based solution(NbS)実現のためのマレーシアジョホール州における洪水被害軽減と生態系保全に関する研究」


所属:京都先端科学大学 バイオ環境学部バイオ環境デザイン学科

講師      Wong Yong Jie

研究題目:「次世代生物学的排水処理技術の革新:AIによる生物反応システムの把握と能動的制御」


【助成金受賞者(活動)】

所属:特定非営利活動法人 水辺基盤協会

理事長   吉田 幸二活動題目:「霞ヶ浦の水辺環境の保全・再生、及び環境学習」

 (当日は正会員 小野 正人氏が代理出席をされました。)


所属:一般社団法人 流域ぷらっとフォーム

代表理事 吉田 貢士

活動題目:「富山県においてすべてのステークホルダーが参画する流域治水の共創の推進」


残念ながら、当日不参加の受賞者が以下となります。

所属:名古屋大学 大学院工学研究科 土木工学専攻

准教授   中村 晋一郎

研究題目:「社会水文学による流域治水の統合的評価フレームワークの検討」


所属:佐賀大学 理工学部

教授 大串 浩一郎

研究題目:「佐賀平野における在来知としての伝統的治水技術の定量的評価と今後の流域治水に関する研究」


次に、昨年度受賞者による、成果報告を行いました。発表をしたのは、山口大学大学院創成科学研究科 赤松 良久教授、公益財団法人リバーフロント研究所 主任研究員の和田 彰氏です。

山口大学大学院創成科学研究科 赤松 良久教授

テーマ:生物多様性ネットゲインのための流域網羅的な魚類・昆虫多様性評価
種網羅的に在・不在と密度を把握することが可能な環境DNA定量メタバーコーディング法を用いて、流域スケールで生物の生息状況を把握し、魚類や昆虫の多様性を予測する革新的なモデルの開発を目指している。

公益財団法人リバーフロント研究所 主任研究員 和田 彰氏

テーマ:水辺の小さな自然再生の社会実装に向けた事例研究
多様な動植物が生息・生育・繁殖できる環境づくりと活力ある地域作りにむけて、身近な水辺をフィールドに、様々な主体が発案し、協働し、楽しみながら手づくりで自然再生を行うための社会実装を目的に研究している。

和田氏の成果報告の際、調査に携わった株式会社獺祭 イノベーション研究室 植月聡也も登壇させていただき、感想を述べました。

最後は、株式会社獺祭 会長であり、選考委員の桜井博志の挨拶で、式を閉じました。

授賞式後には、選考委員や、受賞者、関係者の懇親会が同会場で行われました。

乾杯は獺祭45 にごりスパークリングで。音頭をとってくださったのは、東京大学 沖 大幹教授です。

沖教授のお人柄もあり、非常に和やかな雰囲気で会がスタートしました。

獺祭とお食事を楽しみながら歓談をしていただき、最後は公益財団法人リバーフロント研究所 代表理事で弊団の選考委員である、塚原 浩一氏による一本締めで会を閉じました。

2026年度につきましても、研究活動助成を実施させていただく予定でございます。

募集開始の際には、改めてご案内申し上げます。

皆さまからのご応募を心よりお待ちしております。